空飛び猫

突然ですが、翼がある猫を見かけたら、
あなたはどうしますか？

写真を撮る？
誰かに教える？
捕まえようとする？

翼をもって生まれた４匹の子猫の物語、
アーシュラ・Ｋ・ル＝グウィンの『空飛び猫』。



アーシュラ・Ｋ・ル＝グウィンといえば、
『ゲド戦記』の原作者としてご存知の方も多いかも知れません。

今回ご紹介する『空飛び猫』は、童話です。

子供向けに書かれたものとはいえ、
大人でも充分に楽しめます。

翼をもった４匹の子猫たちが、
その翼で空を飛び、町を離れて森へ行くというお話。

なぜ町を離れなければいけないのか。

森の中で子猫たちが出逢う、人間の兄妹の言動が
それを教えてくれています。

このお話は、続編が第４弾まであります。



どれか１冊だけでも楽しめる内容ですが、
順番に読んでいくと、より楽しめます。

巻末にある、村上春樹さんの訳注とあとがきまで読むと、
作者の意図もよくわかります。

翼をもった猫がいてもいいじゃないか、
そんなふうに思える作品です。

“耳で聞いてわかりやすい文章に”なっているので、
小さなお子様に読み聞かせる本としても最適だと思います。

ドキドキわくわく、ちょっぴりハラハラ、
最後には心の奥がじんわり温かくなります。

大切な人へ、猫好きな人への
クリスマスプレゼントにいかがでしょうか。



空は飛べないけれども、幸せです。



・・・たぶんね。



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